『コーヒーの酸味が苦手』
『このコーヒーは酸味が強い』
『コーヒーといえば、苦味がないと』
カフェや喫茶店に行ってコーヒーを一口飲むと様々な感想があると思います。
その店特有かつこだわりの味があるというわけですが、よく耳にする『コーヒーはなぜ酸っぱいの?』ということです。
コーヒーの酸っぱさでコーヒーそのものを嫌いになるのは損しています。
大阪のカフェを数店舗回って得た経験からコーヒーの酸味の原因について紹介します。
Contents
コーヒーはなぜ酸っぱくなるの?コーヒーの酸味について
コーヒーの酸味(酸っぱくなる)には、2つの原因があります。
一言で『酸味』と言っても「このコーヒーの酸味は美味しい」と捉える人もいれば、「コーヒーが酸っぱくて飲めない」と思う人もいます。
コーヒー豆の『酸味』は大きく分けて「コーヒー豆本来の酸味」と「後天的な要因で発生する酸味」があります。
その2つの『酸味』の原因についてそれぞれ説明していきます。
1. コーヒー豆本来の酸味
コーヒー豆本来の酸味は、カフェや喫茶店に行くとメニューにも書かれている香りや風味など「美味しい酸味」のことになります。
「美味しい酸味」は産地や銘柄、うまみを増すための焙煎の度合いによって変わってきます。
・産地や銘柄によって変わる酸味
産地や銘柄によってコーヒーの『酸味』が変わるのは、コーヒー豆の元をたどるとコーヒーチェリーと呼ばれる「果実の種子」だからです。
レモンやオレンジなどの「果実」も産地や銘柄によって、「美味しい酸味」が変わるのと同じくコーヒー豆も産地や銘柄によって酸味が変わります。
カフェや喫茶店のメニューを見ていると“エチオピア産のコーヒー豆は酸味がある”や“インドネシア産のコーヒー豆は苦味がある”と書かれていますが、メニューで書かれているコーヒー豆の特徴は豆本来が持っている味わいの傾向がわかりやすいように表記されています。
・うまみを増すための焙煎の度合いで変わる酸味
コーヒーの酸味は焙煎の度合いによって大きく酸味や苦味などの風味が変化します。
“浅煎りは酸味を感じる”、“深煎りは苦味を感じる”と一般的には言われています。
焙煎の工程は高温でコーヒー豆の表面を熱しています。
浅煎りは焙煎時間が短いのでコーヒー豆本来の酸味を感じることができ、
深入りはじっくりと時間をかけて熱しているため、コーヒー豆の酸味が分解されて苦味に変化していると言われています。
2. 後天的な要因で発生する酸味
後天的な要因で発生する酸味は、先程紹介した「美味しい酸味」とは違い、あなたが「まずい・・・」と感じる良くない酸味です。
コーヒーの酸味が苦手と感じる方の多くは、後天的な要因で発生する良くない酸味のことをいっています。
後天的な要因は酸化によってもたらされています。
コーヒー豆や淹れたコーヒーが酸化している状態というのは、品質が落ちて劣化した美味しくないコーヒーの状態です。
コーヒーが酸化する原因は3つあります。
①焙煎してから保存期間が長い
保存状況によっても大きく左右されますが、焙煎してから保存期間が長くなるほどコーヒー豆は酸化していきます。
保存期間による酸化には例外はなく、どんなに良いコーヒー豆を使っても腕利きの焙煎士がコーヒー豆を焙煎しても焙煎後の酸化はどのコーヒー豆にも起こります。
コーヒー本来の酸味や芳醇な香りを楽しみたい方は、コーヒー豆の焙煎後2週間以内に飲むことをオススメします。
保存期間が1ヶ月を超えてくるとコーヒー本来の酸味ではなく、酸っぱさを感じる酸味に変わっていきます。
②コーヒーを淹れてから時間が経っている
友達とカフェに行ってよくある光景ですが、コーヒーを飲むことを忘れて話に夢中になり、コーヒーがが飲み残しの状態で起きっ放しになることがありますよね。
お店を出るときに飲み残しのコーヒーを飲むと「酸っぱくてまずい・・・」と感じることがあります。
この「酸っぱくてまずい・・・」と感じるのも酸化が原因です。
コーヒーを淹れてから置いている時間が長いと空気に触れる時間が長くなります。
空気には酸化する原因の酸素が含まれており、コーヒーが酸素と結びつくことにより酸化します。
③保管方法が悪い
コーヒー豆を保管する上で注意する点は、空気、湿気、光、温度です。
酸化する原因のひとつ空気は、②のコーヒーを淹れてから時間が経っているでも紹介しましたが、コーヒー豆の状態でも同じく空気に触れると酸化します。
空気に触れる以外にも湿気も酸化してしまう原因のひとつです。
焙煎したコーヒー豆の構造は、多孔質状というスポンジのように小さな空洞がたくさんある状態です。
スポンジ状の小さな空洞は水分を吸収しやすい性質を持っています。
このことから、焙煎後のコーヒー豆は水分を吸収することで酸化しやすくなります。
その他にもコーヒー豆の保管は繊細で光や温度の保管環境でも酸化速度を進めてしまいます。
直射日光はもちろんですが、日が差し込む場所も要注意です。
紫外線にはとても弱く、蛍光灯の光でさえも酸化が進むという実験結果もでています。
温度に関しては気温が10℃上がると、酸化の速度は2倍に上がります。
キッチン周りの熱がこもりやすい場所なども要注意です。
コーヒー豆の保存方法
コーヒーを美味しく飲むには、後天的な要因で発生する酸味でも紹介した保存方法が大事になってきます。
せっかく焙煎したての香りの良いコーヒー豆を購入しても、その後の保存方法に気を配らなければ豆はすぐに酸化してしまいます。
ここからは家庭でもできるコーヒー豆の酸化を防ぐ保存方法も紹介します。
コーヒー豆を保管する保存容器
コーヒー豆の保管に適した容器は、空気に触れることがない密閉された容器が条件になります。
密閉されていたとしてもガラス容器など透明な容器では光が差し込み酸化する原因になります。
コーヒー豆の保管には、ホーロー容器などの光が遮断される物がオススメです♪
コーヒー豆の出し入れや保存場所のことを考えるとジップタイプの保存袋も便利ですが、袋は透明ですので光が差し込まないように紙袋などに入れることがポイントです。
保存場所
保存場所は、温度変化の少ない冷暗所がオススメです。
冷蔵庫でも良いですが、頻繁な出し入れによって庫内の温度が急激に変化することは好ましくありません。
急激な温度変化以外にも水滴がつくというデメリットもあります。
そのため、冷蔵庫の冷えた環境よりも常温保存のほうが適しています。
一方で、長期間飲まないことがわかっている場合は、冷凍庫で保存することで温度変化が少なく酸化による劣化の速度を遅くすることができます。
コーヒー豆を粉にしたときの風味や芳醇な香りを味わえる期間は?
途中でも紹介しましたが、コーヒー淹れて美味しく味わえる期間は焙煎後2週間以内に飲むことをオススメしてり、保管期間が1ヶ月を超えてくると酸っぱさを感じ始めます。
一般的な家庭では、コーヒー豆を購入して豆を挽いてコーヒーを淹れることより、コーヒー豆を粉にした状態で購入することが多いですね。
『コーヒー豆を粉にしたときの保存期間っていつまでなの?』
粉にしてしまうと3日〜7日ほどで酸化による劣化が始まります。
コーヒー豆の保管は粉にするより豆の状態で保管するほうがベストですね。
まとめ
コーヒーには風味としての『酸味』と、古くなった『酸っぱい味』、それぞれが同じ『酸味のあるコーヒー』というひとつの表現になっています。
そして、コーヒーの鮮度の問題から、『酸っぱいコーヒー』が市場に多く流通している現状があります。
それを回避するためには、信頼のおけるお店で購入することが大切です。
大阪梅田周辺のカフェでも自家焙煎をしたコーヒー豆を販売しているお店があります。
自家焙煎したコーヒー豆に興味がある方むけに関連記事も貼っているので参考にして是非行ってみてください♪
